画像: 地方創生 ×TEAM2020 南阿蘇村から日本を元気に

JAPAN MOVE UP!日本を元気に!南阿蘇 熊本県阿蘇郡南阿蘇村
“日本名水百選”南阿蘇・白川水系の水で三位一体の新事業を展開

 安倍内閣の大きな目玉政策である「地方創生」。政府一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を生かした自律的で持続的な社会を創生できるよう、「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、石破茂地方創生担当大臣を中心にさまざまな議論が重ねられている。

 そんななか、本紙では熊本県南阿蘇郡南阿蘇村でのブランド水事業に注目。現地で関係者に話を聞いた。


熊本県阿蘇郡南阿蘇村 長野敏也村長
東京の企業の考えと地方の資源がうまくマッチング
 熊本県阿蘇郡南阿蘇村。ここは世界最大級のカルデラの真ん中に横たわる阿蘇五岳のふもとに広がる、温泉と水源に恵まれた村だ。

 日本名水百選の白川水源といえば耳にしたことのある人もいるだろう。

 2012年、それまで富士山麓の富士吉田の水を取り扱っていた東京のプレミアムウォーター株式会社の萩尾陽平社長は新たなる水源を求めていた。水を消費者に供給する場合、「おいしい」だけではダメ。すぐに枯渇しないような豊富な水量が条件となる。

 豊富な水量がある水源地としてかねてから阿蘇に注目していた萩尾氏は、熊本県で企業を経営している甲斐達也氏に相談した。実は甲斐氏は同時期に“恵まれた資源を活用し村を活性化したい”という思いを持っていた南阿蘇村の長野敏也村長からも相談を持ちかけられていた。

 甲斐氏は即座に萩尾氏に南阿蘇の白川水系を推薦。水源地の視察に訪れた萩尾氏はその豊富な水源、雄大な自然、そしてなにより南阿蘇の地元の人たちの温かさに触れ、ひと目で気に入り「やりましょう」と決断した。
 当初は萩尾氏のプレミアムウォーター社が工場を設立する予定で、甲斐氏はその事業に協力する形だったのだが、ここで地元の甲斐氏が“地元の企業が頑張らないでどうする!”とばかりにこの“宅配水事業”へ本腰を入れて取り組むことを決断。ハイコムウォーター株式会社を設立し、本社を南阿蘇村に構えた。南阿蘇村は同社を誘致企業第1号として受け入れ、プレミアムウォーター社は販売を担当。ここにほんのちょっとした人の縁で、地方自治体、地元企業、東京の企業という三位一体での事業展開という構図が出来上がった。

 萩尾氏曰く「本社が東京にあって、工場が地元にある、という形だと、雇用こそ生まれますが、儲け、いわゆる税収は東京が全部持っていくことになる。それだとなんの意味もない」

 甲斐氏の決断によって、南阿蘇村は雇用ばかりではなく、税収も期待できることになった。

 阿蘇は世界農業遺産や世界ジオパークにも認定されるなど、世界での知名度は高かったものの、国内での知名度は世界ほどではなかった。


プレミアムウォーター株式会社の萩尾陽平社長、ハイコムウォーター株式会社の甲斐達也社長、本紙・一木広治(左から)
 きれいで豊富な水、温泉など観光資源には事欠かなかったのだが、観光に関しては“通過されてしまう土地”だった。

 今回の「南阿蘇ブランド水」の誕生で国内へ南阿蘇の名前を広めることができれば、長野村長の「なんとか滞在型の観光地にすることが今後の大事なテーマ」という願いも実現に大きく近づく。

 甲斐氏は今後は水の宅配事業のほかに、南阿蘇産の農作物を届ける事業、工場見学、南阿蘇での農作業体験イベントなど、南阿蘇の発信と観光客の受け入れという両翼で事業を展開していく予定。

「この成功事例は全国で参考にする自治体が出てくるのでは?」(萩尾氏)、「どこが欠けても実現はしなかった」(甲斐氏)という南阿蘇のブランド水事業。地方創生のひとつの形として注目を集めそうだ。

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