新しい連続テレビ小説『まれ』の放送がスタートした。北陸新幹線の開通で注目を集める石川県の能登から、瑞々しいキャストたちがストーリーを紡ぐ。それぞれがキラキラと魅力を放つなかで、日々奮闘しているのがヒロインの親友を演じる清水富美加。「共通点がなくって……」と話す彼女に聞く。

画像: 撮影・蔦野裕 http://www.tokyoheadline.com/vol640/interview.16886.php

撮影・蔦野裕
http://www.tokyoheadline.com/vol640/interview.16886.php

撮影が終わるころには、女優として
少しは胸を張れるようになれたらいいな

「撮影もあるし、ショッピングに行ったり、カフェに行くのも渋谷…。あ、私、最近、渋谷漬け。本当に渋谷漬けですねー!」。なぜ同じことを2回言っちゃったんだろうと反省しつつも、次の瞬間にはケラケラっと笑う。そんな清水につられて、取材する側もスタッフも一緒になって大笑い。話すほどに周りをぐいぐいと引き込む。それが彼女の魅力だ。 

 清水が渋谷漬けになっている理由は、先日放送スタートしたNHK連続テレビ小説『まれ』の撮影。本作で初めて連続テレビ小説に出演する。

「長い時間をかけて同じメンバーでひとつの作品に取り組むことは『仮面ライダーフォーゼ』で経験しているんですが、それとはまた違う雰囲気がありますね。年の近い実力派から国民的女優、俳優といわれる方々までいろんな方がたくさんいらっしゃって、週によってはそういう方々と朝から夜まで長い時間ご一緒だったりすることもあります。あまりない機会なので、すごく勉強になりますね。例えば、大泉洋さん。台本に書かれているセリフの前後に少しアドリブを入れたりされるんですけど、それがバシッと決まってるんです。あの技、盗めたらいいなって思うんですけど……無理だろうな」。

 土屋太鳳演じる主人公・希(まれ)の同級生、一子(いちこ)を演じる。能登の小さな漁村にある唯一のサロンの娘で、「地味にコツコツと」がモットーの希とは反発しあうキャラクターだ。純粋でまっすぐでという人物が多い中で、不満を抱えていたり生きづらかったりという彼女はよりリアルなキャラクターともいえる。

「…一子と私、共通点がまったくないんですよね。言いたいことは言っちゃう、改まった状況みたいなのが苦手でそういうときにはトゲのあることを言っちゃう、でも好きなものは好き。それに、“かわいいんやろ、うちのこと”って感じで、自分が能登で一番おしゃれだって思ってるんですよ、恥ずかしげもなく!(笑)なんていうのかな、貪欲なんですよ。よくこんなに頑張れるなって尊敬します。そういうのって自分自身にはないところだし、難しいなって思いながらやっています。この作品をやり遂げた時、一子ちゃんのそういった部分を少しもらえたらいいなって思います」

 一子は能登が大嫌いで、東京に猛烈なあこがれがある。清水は、東京生まれの東京育ち。ここでも共通点が、ない。

「“東京行ったら、何でもキラキラで〜”っていうようなセリフがあったんですけど、そうか?、そんなにキラキラかって思っちゃいました。私、東京育ちではあるんですけど、高校を卒業するまではキラキラしたところに行かなくてもたいていのことは十分足りるって思ってたところがあったし、親が渋谷に連れてってくれるってなってもうれしくもなかった。だから、撮影で能登に行って、私は能登のほうがキラキラしてて、“まんで”いいところだと思いました。もちろん、生まれ育った東京は好きだし、今は買い物をしたり、カフェをハシゴしたり、タワーレコードに週3回行っちゃうぐらい渋谷に行ったりして、キラキラした東京を楽しむようになってるんですけど(笑)」

 少しずつ、一子を探る。早めに現場に入り、そこの空気や環境から想像を広げることもある。それでも壁にぶち当たる。そんな難局を乗り切るのは、「気合」だという。「現場に入ったら、“なんか、文句あるがかいね”って、そういう感じでいます」と、話す。

 もちろん、“年の近い実力派”の面々は最高の相談相手でもある。

「太鳳ちゃんはとは共演したことがあるんですけど、日本で一番性格がいい女の子じゃないかなっていうぐらい、いい子。一緒にいて気を使ってくれるのもあって、いろいろ相談しやすいです。(門脇)麦ちゃんは、いいお姉さん。この間もセットの脇で、どうしてこの仕事を始めたのかってことから深い話になっちゃったりして。男性陣も話しやすいですし、すごくみんな仲がいいです」

 そのチームワークの良さは、『まれ』にも反映されてくるだろう。

『まれ』と並行して、出演映画も続々公開になる。近々では、北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』(25日公開)。元ヤクザのジジイと詐欺集団のガキがバトルするという物語で、藤竜也を始め大御所中の大御所たちと共演。『変態仮面』で共演した安田顕もキャストに名を連ね、「一緒のシーンはなかったんですけど、安田さんだ! 今回もやっぱり変態!って思っちゃいました」と、清水は振り返る。その後にも、ゲッツ板谷氏の自伝的小説を映画化したもので映画『ワルボロ』の続編にあたる映画『ズタボロ』(5月9日公開)も控える。撮影や公開に関連するイベント出演など、渋谷漬けは仕事漬けとなりそうな気配だが……。

「この間、エレキギターを買ったんですよ。どんなのがいいかなって、『まれ』で共演している渡辺大知さん(ロックバンド、黒猫チェルシーでも活動)にアドバイスしていただいて、これも渋谷で買いました。今はそれを弾くのが楽しくて。仕事をしていても、30分でも家に帰れそうなら、帰って弾いて、また撮影に戻るみたいな。それが気分の切り替えになるというか、ストレス解消、癒しですね」

 練習で堅くなったという小指の先。それが堅さが、女優として一つひとつ階段を上っている証ともいえそうだが、「女優っていう肩書きは、正直なところ、まだしっくり来てない」、「プロとしてお仕事をしているんですけれど、いたらないところが多すぎて、育ててもらっている感じ」と、控えめ。「『まれ』の撮影が終わるころには、少しは胸を張れるようになったらいいな」と、静かに意気込んだ。今はただ、目の前の作品に真摯に向き合うのみ。その姿は『まれ』で見られる 
(TOKYO HEADLINE・酒井紫野)

NHK連続テレビ小説『まれ』は、<総合>月〜土 午前8時〜8時15分、午後0時45分〜1時のほか、BSプレミアムでも放送中。詳細は公式サイト(http://www.nhk.or.jp/mare/)で。)

This article is a sponsored article by
''.