画像: 2010年「プランクトンの踊り場」より (撮影:田中亜紀)

2010年「プランクトンの踊り場」より (撮影:田中亜紀)

 SFやオカルトといった日常に潜む「異界」を題材とした作品を上演するイキウメ。SFやオカルトといっても突拍子もないものではなく、作・演出の前川知大は常に「あるかも」「起こりうるかも」と思わせる絶妙な描き方をする。

 その上で展開される人間ドラマも濃密で、さまざまな戯曲賞や演劇賞の常連となっているのもうなずけるところ。

 今回は2010年に初演し、鶴屋南北戯曲賞受賞したSF推理劇『プランクトンの踊り場』を改題しブラッシュアップ。新演出で上演するという。

 前川が、この作品でモチーフとするのは「ドッペルゲンガー」と「パワースポット」。

 夫に嫌気がさして実家の田舎町に帰った妻は東京にいるはずの夫に街で遭遇する。しかし夫はその時、同時に東京にも存在していた。この街ではこれまでも似たような事件が起きていた。調べていくうちにある場所に、“思いを形にする”不思議な力があることが分かったのだった。

 作品はドッペルゲンガーの出現から土地の秘密に迫っていくSF推理「喜劇」とうたわれている。

 しかし前川は、通常のSF作品では「分身」として考えられているドッペルゲンガーに独自の設定を加えることで、ドッペルゲンガーに関わる周囲の人たちにさまざまな心の葛藤を背負わせ、人間ドラマに昇華している。

 再演で、大まかなストーリーは分かっているものの、ついつい足元がぐらつきそうになる作品だ。

【日時】5月10日(日)〜31日(日)(開演は平日19時30分、土13時/18時、日13時。10日(日)は18時開演。20日(水)は14時の回あり。月曜休演。開場は開演30分前。当日券は開演1時間前)【会場】シアタートラム(三軒茶屋)【料金】全席指定 前売4200円、当日4500 円/プレビュー公演(10日)3800 円(前売当日共通)【問い合わせ】イキウメ(TEL:03-3715-0940 [HP]http://www.ikiume.jp/)【作・演出】前川知大【出演】浜田信也、安井順平、伊勢佳世、盛隆二、岩本幸子、森下創、大窪人衛、橋本ゆりか、揮也

This article is a sponsored article by
''.