画像: 撮影・神谷渚

撮影・神谷渚

お笑いコンビ・キャラメルクラッチとして活躍し、現在では『ショムニ2013』や『コドモ警察』などの人気ドラマや映画、舞台『奇跡の人』などの話題作に出演。あるときは見事な怪演で笑いをとり、あるときは味のある演技でインパクトを残す。そんな彼女の活躍の秘密は“いちゃりばちょーでー”式のポジティブなコミュ力! いま最も気になる個性派女優の素顔に迫る。

“ごく普通の女の子”の役が新鮮だった!?

「今回『偽装の夫婦』で演じているのは、ごくごく普通の女の子の役なんですよ!」と、なぜかうれしそう?な上池春奈。確かにこれまで『コドモ警察』ではマッシュルームカットの鬼嫁、小嶋陽菜主演ドラマ『メグたんって魔法つかえるの?』ではおブスメイクで“ブスメグたん”に扮するなど、とにかく強烈なキャラでインパクトを残してきた。


 そんな上地がいま出演しているのが、天海祐希主演のドラマ『偽装の夫婦』。一見、穏やかな孤高の美女だが実は大の人嫌いの主人公と、実はゲイだった元彼が“偽装結婚”をすることに…!? 笑いと毒を散りばめながら、イマドキの複雑な人間関係を描く話題のドラマだ。


「最初にこのお話を伺ったときは驚くやらうれしいやらで。軽くジャンプしましたね(笑)。何しろあの遊川和彦さんの脚本で、最高のキャストと共演できるんですからね。台本を読んだら本当に面白くて、この先どうなるんだろうって、次の台本が待ち遠しくて。完全に普通のファンみたいになっています(笑)。天海さん演じるヒロと沢村一樹さん演じる超治の掛け合いも本当に面白いし、異性・同性の恋愛模様が複雑に絡み合って、物語の先がまったく読めなくて次々に驚かされるし。もともとドラマ好きなので『家政婦のミタ』とか『〇〇妻』とか、これまでの遊川さんの作品も全部拝見していたのでお会いしたときは感激でした。ご本人は本当に気さくでパワフルな方でした。私のようなサブキャストにも情熱的にアドバイスしてくれるのでありがたかったです。君はもう、立ってるだけで面白いからあえて面白いことをしようとしなくていいよ、と(笑)」


 上地は、天海演じる主人公・嘉門ヒロが務める図書館の同僚という役どころ。一見優しそうなヒロが心の中で自分に悪態をついていることなど知る由もない、その“ごく普通”っぷりに笑いが込み上げる。


「ごく普通の人の役なんてほとんど経験がなかったので、新鮮で楽しいし、すごく勉強になります」
 確かに上地といえば『コドモ警察』『女子ーズ』など福田雄一作品の常連。


「私がお笑いをやっていた当時、作家さんとしてネタを見てくださっていたのが福田さんなんです。実は私はアイドル志望で(笑)お笑いの勉強をしてこなかったためか笑いのセンスが独特らしくて、それを面白がってくださって。俳優となった今では度々作品にも呼んでくださるので、本当に感謝しています。ぶっとんだキャラを福田作品で演じるのは最高に楽しいですけど、やはり俳優として役の幅も広げていきたいので、いろんな役や作品に挑戦していきたいと思っています」

脚本の遊川和彦さんから
“君は立っているだけで面白いから、
普通にしてて”と言われました(笑)。

画像: 脚本の遊川和彦さんから “君は立っているだけで面白いから、 普通にしてて”と言われました(笑)。

撮影現場が楽しい理由は超コミュ力

 天海をはじめ、沢村一樹、内田有紀、富司純子ら豪華キャストがひとクセもふたクセもある人物を演じているのも見どころ。


「普通に見るだけでも面白いんですけど、ぜひ2回目3回目と見て、細かいところも楽しんでいただきたいんですよね。毎回劇中に登場する本も、実は遊川さんがこだわって選んでいます。私も気になって、劇中に登場する本を図書館に借りに行ったんですけど、最近の図書館のサービスの良さにびっくりして、いま図書館通いにハマってます(笑)。他にも、ゲイっぽさを隠しきれていない超治を沢村さんが細かな演技で表現しているのもチェックしてほしいですね(笑)」


“ボス” 天海を中心に、撮影現場も充実している様子。
「ちょうどいい緊張感とやる気に満ちた現場ですね。といってピリピリしているというのでもなく、私がちょっと間違えたときには、天海さんから愛あるツッコミが入ったりして(笑)。休憩中は、雑談で盛り上がったり、天海さんが直々に筋トレのアドバイスをしてくれたり、楽しくやらせてもらっています」


 持ち前の笑いのセンスで、すぐに人の懐に飛び込んでしまう。
「といっても実は私、もともとお笑いをやりたいわけじゃなかったんですよね。本当は安室奈美恵さんとかドリカムの吉田美和さんにあこがれて、芸能界に入りたいと思ったんです。それで上京して、気づいたら芸人になっていたんですけど(笑)、とりあえず大手プロに所属していれば、いつかはアイドルになれるだろう、と。お笑い時代もコントや芝居をするのは大好きだったんですけど、ネタを考えるのは苦手でした。やっと俳優としてやっていくことになったときは本当にうれしかったですね。何より、芸人を辞めると普通に“女子”として見られるんですよ。お笑い時代はそんな扱いされませんでしたから。アイドルを夢見て沖縄から出てきたものだから、現実を目の当たりにして、まさに衝撃でした。実はそういうことにも内心、すごく悩んでいたんです(笑)」


 一見、何でも笑い飛ばしてしまいそうだが、意外と落ち込みやすい面もあるという。
「芸人から俳優へと転向したとき、マネジャーの名刺の裏に書いてある“俳優”のリストに私の名前が載っていなくて、密かに落ち込んでいたこともありました。事務所的には、まったく大したことじゃなかったんですけど」
 そんな上地の心の支えとなっているのは上京する際に母がくれた言葉。
「厳しいことを言われても意地悪を言われても全部“ありがとう”と返しなさい、と言われました。常に感謝の気持ちで人の言うことを聞きなさい、と。まあ、表面的にはそうしてますけど心の中ではヒロみたいに悪態ついています(笑)。やはり離れていても家族の存在は大きいですね。普段だと母は“さっさと沖縄帰ってきなさい、将来のことはどうするの”とよく言うんですけど、なぜか私が仕事で落ち込んでいるときには“もう少し頑張ってみたら”と背中を押してくれるんです。家族だけじゃなくて、周りのスタッフや友人たちにも助けられていますね。私は自分で考えることが苦手で(笑)、基本的に悩んだり不安になったりするとすぐ周囲に相談するタイプです。どうしようもないときはノートに自分が思ったことを書き連ねていますね。それは絶対誰にも見せられません(笑)」


 その一方で、実はかなりのコミュニケーション能力の持ち主。
「すごく仲良くなってしまって、会ってすぐに家族くらいの距離感になることもありますね(笑)。実は天海さんのことも以前から存じ上げていたので、今回ご一緒できるのが本当に楽しみでした。現場でお会いしたときは天海さんがすぐに私に気付いて他の方々に紹介してくださったおかげで、すぐにみなさんと打ち解けることができましたし。特に内田さんは突然“ご飯食べに行きましょう”って。どうやら天海さんが“春奈ちゃんはすごく楽しい人だから絶対気が合うと思う”と言ってくださったようで(笑)。私が好きな言葉で、一度会えばみな兄弟=いちゃりばちょーでーという沖縄の言葉があるんですが、私はいつも、好きだと思った人にはちゃんと“好き”を伝えようと思っています。天海さんとの出会いもそうでした。こんな素敵な人と、この出会いだけで終わらせたくないと思い、ご飯に連れて行ってください!とお願いしたらいいよ!って(笑)。人と人との絆って、案外こんな感じでつながっていくんですよね。だから皆さんも“この人、好き!”と思える人と出会ったら、ガンガン行っちゃっていいと思います!」


 あるときはウエディングドレス姿、またあるときは全身タイツ姿…そんな幅広すぎる役を演じられる立ち位置にも、やりがいを感じている。
「まだまだこれからですよ! もっともっと皆さんに認知していただけるような俳優を目指して、これからもどんどん友達の輪を広げながら(笑)、いろいろな役に挑戦していきたいと思っています。何かご縁があったら紹介してくださいね〜!」

上地春奈(うえち はるな)
1980年生まれ。沖縄縄出身。お笑いトリオ・キャラメルクラッチとして活動後、女優デビュー。『ヤンキー君とメガネちゃん』『コドモ警察』などのコメディーから『MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜』、舞台『奇跡の人』などシリアスな作品まで、幅広い作品に出演。現在放送中のドラマ『偽装の夫婦』にも出演中。

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