画像: 熊本県副知事 小野泰輔さん
【地方創生 ×TEAM2020 熊本から日本を元気に】


地方創生を推進し、日本を元気にするために、各市町村が行っている取り組みを紹介する不定期連載。JAPAN MOVE UPの総合プロデューサー・一木広治がさまざまなキーマンに鋭く迫る集中企画。

JAPAN MOVE UP!日本を元気に!TEAM2020

 10月30日に発表されました「熊本県まち・ひと・しごと創生総合戦略」の基本目標と具体的施策について教えて下さい。


「基本的には人口ビジョンをどうするかということが最初の課題になります。国立社会保障・人口問題研究所の予想ですと、熊本県の場合、現在の人口が179万人なんですが2060年には117万人まで落ち込むという推定となっていますので、144.4万人を目標に人口の維持に向けてさまざまな政策をやっていきましょうということが書かれています。そのためには少子化による自然減は当然起こってくることなので、出生数を確保することが大事になってきます。熊本の出生率は1.64と全国的にみても高いので、この数字を保ったうえで上積みを図れないかと考えています。具体的には2019年までの5年間で7万7000人くらいの出生数を得ようというのが目標です。そしてもう一つが2030年までに合計特殊出生率で2.0を実現したいと思っています。合計特殊出生率というのは一人の女性が一生に産む子供の平均数なんですが、この2.0という数字はアンケートを取った結果算出された数字です。出産を望んでもなかなか叶えられないという条件を除去することによってそれを達成しましょうという考え方です。もうひとつが社会減。熊本は全国有数の人口流出県で、例えば高卒の就職者でいうと約40%、大卒だと55%も県外にいってしまうという、深刻な若者流出が続いています。これをなんとか抑えようということで、2019年までの5年間は流出数を半減させるということを掲げています。数字でいうと2014年の社会減が2800人なので、1400人に流出を抑える。2020年からは非常にハードルが高いんですが、社会減を0にしようと思っています。そのために4つの施策を掲げました。ひとつが『雇用の創出』。活力と雇用を創ることをテーマにやっています。そして2番目が『世界の中で輝く』。これはインバウンド事業への取り組みの強化。3番目が『安心・希望を実現する』。先ほどの女性がしっかりと出産できる社会作りということも含みます。4番目が『未来の礎を築く』。私は九州は非常にインフラが遅れていると思うんですが、道路網とか防災関係といったものの整備を実現できればと思っております」


 熊本県は“くまモン”や“くまもとの赤”など、分かりやすいメッセージでPRする手法が非常に成功しているという印象があります。
「九州新幹線の開業に合わせて、いろいろなキャンペーンをやってきました。そのなかで“熊本サプライズ”ということで、小山薫堂さんを総合プロデューサーに迎えて、熊本のワクワク、驚き、サプライズをしっかりと関西圏を中心に売っていこうということになったんですが、そのときのおまけでできたキャラクターがくまモンなんです。それがまさかこんなにヒットするとは思わなかったですね」
 インバウンドのお話もありましたが、熊本の一番の観光資源やおすすめは?


「一番観光客が多いのが阿蘇ですね。年間約1600万人来ています。自然環境も素晴らしいですし、温泉とか、阿蘇独自のカルデラの地形自体も世界的にも非常に珍しい。カルデラとしては世界最大規模。カルデラの中に人が住んでいるというのも世界的にはないことなので、そういう意味では非常にダイナミックな自然を体感できる場所として人気があると思います。トリップアドバイザーというウェブサイトでも3年連続1位になっている熊本城も非常に人気がありますよね」


 東京に住む本紙読者に熊本県からメッセージをお願いします。

「熊本は非常に自然が豊かです。夏目漱石が熊本のことを“森の都”と言ったことがぴったりくるくらい緑があふれていて、水がきれいで、温泉も質がいい」

 水といえば阿蘇の白川水源をはじめ多くの水源があります。
「昭和とか平成の名水100選で熊本は8カ所選ばれています。それはやはり阿蘇があることが大きい。熊本県庁からちょっと行ったところに江津湖という湖があるんですが、そこも街中とは思えないくらいものすごい透明な水が出ている。そのあたりは庭からも地下水が自噴している家がたくさんあるし、こんな都市部なのに県立図書館の近くでは蛍が見られます。それくらい水がきれいなんです。熊本は出生率にも現れているんですが子供も産みやすくて暮らしやすいので、移住してくださる方も多いんです。“すぐにでも移住してください”と言いたいところですが、まずはゆっくりといろいろなところを回っていただいて、住みやすさとか自然の良さというものを感じていただければと思います。日ごろ東京で働いている忙しい方はストレスが解消できるのではないでしょうか」

画像: JAPAN MOVE UP!日本を元気に!TEAM2020

小野泰輔(おの たいすけ) 

昭和49年生まれ。東京都出身。平成11年3月、東京大学法学部卒業。コンサルティング会社勤務、衆議院議員秘書等を経て、平成20年4月熊本県政策調整参与、22年4月熊本県政策参与(知事補佐担当)、24年6月熊本県副知事。趣味はゴルフ、テニス、ドライブ、琉球民謡(三線)、日本酒。

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