画像: 撮影協力・東京体育館多目的コート 撮影・島本優

撮影協力・東京体育館多目的コート 撮影・島本優

 浦和レッズに16年在籍、同チームの象徴のような鈴木啓太は現役選手を引退後、 実業家として新しいフィールドで活躍している。モデルもこなすほどのルックスとスタイル、そしてファッションセンスは女性だけではなく、男性ファンも魅了している鈴木だが、内面はレッズ一筋だったことでも分かるように、男気にあふれる熱い男。そこがまた、ファンにとっては、たまらない魅力となっているのだろう。そんな鈴木がCEOを務めるのが AuB(オーブ)株式会社。ここで彼は、サッカー界、ひいてはスポーツ界全体の役に立つ事業を展開したいと語る。第二の人生をスタートさせた鈴木の今後の夢とは。

夢に向かう人をサポートするのは、自分の夢も乗せたいから。
同じ方向を見て一緒に夢に向かって進んで行く。

鈴木啓太(すずき・けいた)

 静岡県静岡市出身。元Jリーガーでサッカー元日本代表。高校卒業後、2000年浦和レッドダイヤモンズに入団。2015年に引退するまで浦和レッズ一筋にプレー。その男気とファッション誌でモデルを務めるほどのルックスで、男女問わず多くのファンを持つ。引退後は、サッカー解説などのメディアでの仕事のほかモデルや事業など幅広く活躍。2015年10月にはAuB株式会社(本社・岡山)を設立。アスリートのパフォーマンス向上などを サポートできるサービスの提供をめざし腸内フローラ(腸内細菌叢)解析などの事業を行っている。

画像1: 撮影・島本優

撮影・島本優

岡山を本社に会社を設立

「自分がサッカーから離れ、ビジネスをしてみたいという思いと、この先、自分の夢は、未来はどうなっているか想像したことが起業することで叶えられると思い会社を設立しました。もともと、現役の時からいろいろな仕事をしていたので、改めて起業というわけではないのですが、引退して改めて何をやろうか考えた時に、それまでとは違った視点の健康やヘルスケアの方面でやっていきたいなと思い、AuB(オーブ)という会社を立ち上げました。オーブは岡山大学と共同研究という形でやらせていただき、本社も岡山にあります。事業内容は腸内フローラの解析で、現在うちの取締役に入っている森田教授と、今回一緒に会社を立ち上げたメンバーがつながっていて、このプロジェクトには、森田教授以上に適任者はいないと思い、共同で事業することをお願いしました。森田教授も大変興味をもって下さり、解析の部分をお引き受けいただきました。その際、岡山大学との共同研究だし、たまたま国の運営する岡山大インキュベータが空いているということだったので審査を受けて、本社もそこに置くことにしました」

アスリートの腸内細菌を調べる

「ここ最近、腸内環境とか、腸内フローラ、腸内細菌といった言葉をよく耳にしますが、腸内環境が非常に大切だということは分かっても、実は腸内細菌のことで分かっていることって、腸内フローラの全容がもつ機能や健康維持への貢献に関する情報はまだまだ未知の部分が多くあります。そこで我々はサービスの提供はもちろんですが、常に研究も進めていかなくてはならないと思っています。その中で僕たちがやろうとしているのが、アスリートの腸内フローラ解析。そしてその解析データを基盤とした、アスリートのコンディショニングのサポートというのをメインに考えています。今年はリオデジャネイロでオリンピック・パラリンピックもありますし、2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開かれます。その舞台で選手は決められた大会期間の中でコンディションを維持していかなければなりません。その助けの一つとして、腸内フローラを調べることが一つの物差しになればと思っています。そうしたところから、アスリートのコンディショニングをサポートするサービスを今年の10月ぐらいから開始できれば。腸内細菌の解析ってすごく難しいんです。さらにそのデータの解釈も大切で、この菌がいい菌ですよって簡単に言えるものではないので、そこはアスリートの人たちと協力しながらデータをとり、腸内フローラと血液データ、そしてコンディショニング、トレーナーから見たパフォーマンスなどをトータルに検証し、サービスとして提供していきたいと思っています。基本的にアスリートにとって大事なのは、睡眠を含む休息と回復、トレーニング、そして食事の質とバランスです。食事に関して、各アスリートは食べるものには気を付けますが、多くの場合、自身の身体に対してどのように貢献してくれたかは検証されていません。実際にいいものを食べても、それを自分のもつ腸内細菌が消化吸収を助けてくれることで体中に運んでいかないといけないですし、腸内フローラを調べることで分かってくる体質の問題があるかもしれません。ですから、パフォーマンスや睡眠が、腸内フローラとどう関連しているのか、そして本当に今の状態がいいのかという角度からアプローチしていこうと思っています。腸内フローラに関しては、健常者と種々の疾患のある人の2つのクラスターに大別されるデータはあるので、アスリート腸内フローラのクラスターは第 3のクラスターになるのでは…と考えています。実際に「Gut」という学術誌には、アスリートは普通の人に比べて構成する腸内細菌が多様化しているというデータも報告されています」

画像2: 撮影・島本優

撮影・島本優

2020年に向けて実現したいこと

「腸内フローラって、腸内細菌の構成バランスがすごく大事なんです。そのバランスを整え、その人にとって一番いい環境を与えてあげる。アスリートはいろいろな土地に遠征に行きます。そうするとお腹をこわす選手もたくさん出てくる。そういうのも自身の腸内フローラを知ることで改善できるのではないかと考えます。お腹の調子がどこに行ってもいいというのは、コンディショニングにも大きな影響を与えます。自身のもつパフォーマンスをフルに発揮するためには、コンディショニングを整えることが一番大事。フィジカル面、テクニ カル面、メンタル面の3つがアスリートにはすごく重要で、一番不幸なことは 自分が練習を積み重ねて頑張ってきたのに、コンディショニングが悪くて、そこで力が発揮できないということ。トレーニングで力の差は出ますが、一生懸命トレーニングをしたのに、力が出せないのは一番悲劇。ですから、2020年の日本代表の選手にはコンディショニングを整えて金メダルを目指してもらいたいというのが、僕の近い将来の夢でもあります」

今後の夢、
そして岡山の人へメッセージ

「現在、メディアの仕事などをさせてもらっていますが、僕の中では父親としての自分も仕事をする自分も全部つながっているんです。そこに共通するのが、言葉にするとチープになっちゃうかも知れませんが“人の役に立ちたい”という思い。僕自身サッカー選手としていろいろな人に支えられて、夢を追い続けられたので、これから進む道も人の夢と自分の夢が隣り合わせにあって、寄り添っていければいいなと思っています。これからのサッカー選手には自分の夢を叶えてほしいし、でもそこにはほかの人の夢ものっているし、僕自身の夢ものっけたい。だからこそ、目標(夢)をもつアスリートをサポートしたいと思ったのです。それは娘たちに対しても同じこと。これまでサッカー選手として納得がいくまでやってこれたし、今は自分自身が叶えたい夢ってあまりないんです。だから誰かの役に立ちたいとか、サッカー界の役に立ちたいとか、スポーツ界の役に立ちたいとか、そんな気持ちのほうが大きい。それに関わる仕事だったら、なんでもやりたいと思います。岡山に本社を置く時に、岡山の人たちと一緒に成長していきたいと思いました。岡山はあまり縁がある土地ではなかったし、イメージもわかなかった。でも逆に自分たちの会社もそうじゃないかと。全国区じゃないし、ベンチャー1年目でなにもない。だからこそこれから発展して、岡山から中央、そして世界に発信していく企業になりたいし、それには岡山のみなさんと一緒に成長していきたい。岡山の若い人たちと話をして、 新しいことにチャレンジすることがあれば、僕もジョインさせてもらえたらうれしいと思う。僕らが何かを提供するのではなく、岡山の方たちとともに、大きくはばたきたいですね」

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