画像: 【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記3】「ギャングース」は、紛れもない青春映画だ!

【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記3】「ギャングース」は、紛れもない青春映画だ!

監督は社会派サスペンスで話題をさらった「22年目の告白-私が殺人犯です-」や、地域社会の暗部を描いたノワールムービー「ビジランテ」の入江悠氏。住所不定、少年院上がりの3人組が振り込め詐欺や売春グループなどを束ねる犯罪組織相手に盗みを働いていくというあらすじを聞けば、誰もが社会派の映画を想像するかもしれないが、この「ギャングース」、実際に見てみるとまごうことなき超正統派の青春映画でした。
想像しづらい方々に、ざっくり言ってしまえば「パッチギ」「スワロウテイル」「闇金ウシジマくん」を足して3で割ったような作品です。もうこれだけで面白そうでしょ?
それもそのはず、この入江監督、最近社会派の話題作、商業作品で目立っていますが本当の出世作は「SRサイタマノラッパー」!「弱き者」たちを描かせたら超一流。「22年目の~」を観て「まあ、入江監督も出世なすって」と思っており、原作漫画のファンでもあった黒田からすると「弱者が活躍する社会派!実写化するならこの監督しかないじゃないか!」と大興奮の人選でした。
監督の目線はオープニングからしっかりと描かれており、観客にはとっつきにくい「ハリ」「タタキ」「オカワリ」など専門用語の飛び交う振り込め詐欺事務所の描写から始まり、直後それを監視する少年たちの「牛丼が食べたい」という、庶民にこれでもかというほどとっつきやすい言葉を放り込んで、少年側に共感させます。
詐欺や裏社会の激しい描写も勿論登場しますが、これはかつてのヤンキー映画がそうだったように、現代の子供たちが置かれている実態の描写(勿論デフォルメされてるけど)であり、その困難に立ち向かう姿をメインにきっちり描き続けることで青春映画としての美しさを放ち続けます。
是非、注目して頂きたい黒田の最も感動した場面は、車道脇の歩道で空き缶を蹴りながら歩く場面で、これはアクシデントだったと想像しますが、缶が車道側に飛び出そうになった時に、一瞬慌てた少年の背中。
俳優の「やべ、車道に飛び出したらNGになる!」とか「事故らないように」という焦りだったのかもしれませんが、「空き缶を蹴りながら歩く」という子供らしさと、車道に飛び出さない様にする正義感とが、非常にキャラクターの本質を表していて、ミスとも取れるこの瞬間をきちんと切らずに残した監督の目線に脱帽です。
これが演技や演出だったら、もうそれこそ脱帽を超えて、丸刈りにしますが...
現代社会の闇をきっちり描きながら、どこか爽快感の残る上質な青春映画、是非劇場公開中にご覧頂きたい1作でした。
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