画像: 「がっこうぐらし!」に見る“宣伝におけるネタバレ”はどこまでOKか!?論【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

「がっこうぐらし!」に見る“宣伝におけるネタバレ”はどこまでOKか!?論【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

ゾンビが大量発生した世界で、高校の校舎に閉じ込められた女子高生4人が、ゾンビと戦いサバイバルをしながら、時には喧嘩したり仲直りしたり...体育祭をしたり、文化祭をしたり、卒業式をしたりする、青春ゾンビ映画(!?)「がっこうぐらし!」を観てきました!
まず目につくのが主演4人組の演技の...初々しさというか...可愛らしさというか...分厚めのオブラートに包んで「微笑ましさ」
ラストアイドルというオーディション番組と連動したアイドルグループのメンバーが主演しているのですが、まあ、表情もセリフもたどたどしいというか硬い感じで始まります。
「これはファンしか楽しめないヤツ来ちゃったかな...?」と思いつつ、僕は“ゾンビが出てくればなんでも笑える”ほど生粋のゾンビ好きなので、その部分を楽しもうと気持ちを切り替えていると...ゾンビの演技も微笑ましい!
「父親のような気持ちで最後まで見届けよう」と腹をくくって見ていると次に気になってくるのが、スコップ。すっごい強い!
ヒロイン役のメインウエポンであるスコップがめっちゃ強い。よく見れば作品ロゴの「!」マークもスコップになっているじゃありませんか。元同級生であろう学生のゾンビをガンガンスコップでやっつけたり、深刻な話をしてる時も大事そうにスコップを磨いていたり、これはもう「笑わせに来てる」んじゃないか!?と思うほどの活躍を見せる“JK+スコップ”のパワービジュアル。
手元から離れてしまうシーンでは、うしおととらの獣の槍か三つ目がとおるの赤いコンドルみたいに「呼んだら来ねぇかな!?」と期待してしまうほど、信頼感と存在感を放つスコップ。
この“スコップJK”が生まれる瞬間も回想で描かれているのですが、それはもうボヘミアンラプソディの前半でマイクがスタンドからすっぽ抜けて、あのQueenのスタイルが生まれたシーンと同じようなカタルシスを感じます。
ちなみに“バールJK”も出てきて、まるで歌舞伎の八犬伝の名刀村雨の様に、ピンチにバールを投げて渡すシーンもあるのですが、「さすがにその距離でバール投げたら危ないだろ!」と肝を冷やしました。
そんなこんなで、色々と楽しみ方を模索しながら劇場での時間を過ごしていると、後半...あれ!?目から滴り落ちる熱い雫!勿論ストーリー的な盛り上がりもあるのですが、なんというか後半の過酷なシーンになるにつれ女の子たちの演技が、上手くなっているというか...真に迫ってきてる!学園ものだったり、長期の特撮シリーズものだったりで時々見かける、若さゆえの出演者たちの成長率と結束力による一体感からくる感動!
鑑賞後調べてみたところ、元々の原作コミックやアニメ化の際は「ゾンビもの」であることを隠して宣伝し観客へのサプライズを仕掛けていたが、今回の映画では苦渋の選択の結果「ゾンビもの」であることを公言してPRしたという情報があったのですが(実際映画も、ゾンビものと知らないで見ると大きな衝撃がある様に構成されている)、逆に僕は「ゾンビもの」とタカをくくっていたら「美しい青春映画だった!」と大きなサプライズを受けました。
SNSの発展で、ネタバレに対するケアやレギュレーションが過敏過剰になっている昨今ですが、結局のところ作品にパワーがあれば、ある程度はどんどん宣伝側がコントロールしながらネタバレして門戸を広げていくことが“観てもらう”という映画最大の目的に則しているのではないかと思わされる良作でした。
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