画像: 【徳井健太の菩薩目線】第18回「ちょっと待ってくださいよ~!」ではかる先輩後輩の距離感

【徳井健太の菩薩目線】第18回「ちょっと待ってくださいよ~!」ではかる先輩後輩の距離感

世の中のほとんどの人は“客人”
「ちょっと待ってくださいよ~!」ではかる先輩後輩の距離感
どんな世界でも、先輩や後輩との付き合い方って、難しいよね。
俺がまだ20代の若手だった頃、売れないもの同士の先輩たちと一緒にネタ見せをしていたんだけど、「早く売れてくれるか、早く辞めてくれるか、どっちかにしてくれないかな」って思っていた。このどうしようもない状況を食い合っている限り、飽和状態になるだけ。似たもの同士なのに、過度に先輩感や後輩感を出すのもおかしいんじゃないの? そう思って以来、俺は最低限の先輩付き合いしかしてこなかった。
当然、俺みたいな考え方を抱いている後輩もいるだろうと思ったから、極力、後輩と接するときも先輩感を出さないようにした。当時、俺たちは「無限大ホール」を主戦場としていて、「(株)世界衝撃映像社」(フジ系)で注目を浴びるまで頻繁に出続けていた。俺たちが卒業すると、ジャングルポケット(NSC12期生)が中心となって無限大ホールを盛り上げていった。
不思議なもので、12期生までの若手とは無限大ホールで苦楽を共にした関係性だったから、後輩たちも俺のことを過剰に先輩視していない感じだった。今も、おそらく変わらない。俺としては、それが心地よい。
ところが、13期以降になるとほぼ接点がない。いつからか、「徳井さん、お疲れ様です!!」というような後輩ばかりになった。先述したように、俺はそういう関係性が苦手だから、そっけなく対応した......と言いたいところだけど、そうはできなかった。そっけなく対応しようものなら、「徳井さんって怖い」という印象を与えかねない。そんなことをしても誰も得をしないからね。だから俺は、13期以降の後輩は、後輩という視点ではなく客人という視点で接している。今も。
後輩といっても、ある層からなじみのない後輩が登場する。後輩にもゾーニングがあるってこと。これは先輩にも言えることだよね。例えば、芸歴が15年も離れた大先輩から、「徳井、おもろない」と言われたら真剣にショックを受ける。でも、苦楽を共にした関係性を持つ先輩から「徳井、おもろない」と言われても、「ちょっと待ってくださいよ~!」と言い返せる。
「ちょっと待ってくださいよ~!」が言えないなら客人扱いすべし
へこむことなく「ちょっと待ってくださいよ~!」って伝えられる距離感が、先輩と後輩の範囲内のような気がする。その距離を超える場合は、先輩、後輩である以上に客人として接しないといけないと思うんだよね。
40歳の上司が、新入社員として入社した20代前半の若手と接するときに、先輩風を吹かせたところで、俺は逆効果だと思うわけ。15歳以上も年の差があれば、当然、育ってきた時代状況は違うから、20代前半の若手社員からすれば、40歳の上司はなじみのない(世界の)人になる。頭のねじが外れた調子者でもない限り、若手が「ちょっと待ってくださいよ~!」と言うこともない。となると、もう先輩、後輩ではなく、客人として接したほうが意思の疎通はしやすいと思うの。「ちょっと待ってくださいよ~!」が言えない範囲にいるなら、先輩、後輩の関係性はいったん忘れたほうがいいよね。
自分の正しさや若さを担保したいがために、年の離れた若手を利用する人もいるけど、それって、もう後輩でもなんでもない。先輩は、上手に若手を客人として利用しているんだ。一枚上手だよ。そういう先輩がいるとしたら、客人として接してみてほしい。先輩として接するから、ズレが生じて息苦しくなる。苦楽を共にしたり、同じ釜の飯を食ったりでもしていない限り、過度に上下を意識するのはエネルギーの無駄。腹の中で、同じ視点で相手を見ていればいいんだよ。
自分にとって大事な人なんて一握り。先輩、後輩、上司、部下......いろいろとゾーニングがあると思うけど、その中にさまざまな先輩、後輩、上司、部下の細分化されたゾーニングがある。にもかかわらず、それを一緒くたに扱おうものなら疲れるに決まっている。ところが、客人という括りで接すると、意外に広範囲をカバーできるから不思議なんだよね。
世の中のほとんどは、客人なんだよ。

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