画像: 松たか子「怪しいものや信用ならないものを面白がる人がいて伝統になった」

松たか子「怪しいものや信用ならないものを面白がる人がいて伝統になった」

東京2020オリンピック・パラリンピックの公認文化オリンピアード「東京キャラバン」の記者懇親会が10日、都内にて行われ、総監修を務める演出家の野田秀樹と、過去開催に参加した女優の松たか子が登壇。過去開催の映像を交えて見どころや意義を語り、今後の展望について語った。
「東京キャラバン」は東京都および公益財団法人東京都歴史文化財団が2020年に向けて、芸術文化都市東京の魅力を伝える取り組み「Tokyo Tokyo FESTIVAL」の主要プログラムとして行われている文化プロジェクト。各地をめぐり、多種多様なアーティストが違いを超えて文化“混流”を繰り広げる。女優の黒木華やタップダンサーの熊谷和徳、チャラン・ポ・ランタンら著名なアーティストや文化人も数多く参加している。2015年にスタートし2017年度から東京2020オリンピック・パラリンピックの公認文化オリンピアードのひとつとなっている。
東京キャラバンを立ち上げたきっかけについて野田は「東京2020の文化的な取り組みとして何ができるか東京都との話の中で思いついたものです。行政といえば、なかなかお金を出してくれないものなので、オリンピックに向けてもいい機会だと思いました。僕としては2020年で終わることなく続いていってほしい、その後も続く文化遺産として残るものに、と考えています」と抱負を語りつつ「2015年からやっているんですが、認知度はまだ低い。それぞれの土地では多くの人に来ていただけて、登場しているアーティストの方々もまた出たいと言ってくださるんですが、全体として浸透していない」と課題も明かした。
地域の伝統文化の表現者と現代アーティストが同じステージで混ざり合う独特のステージを映像で紹介した野田は「もともと出たとこ勝負型の演出家なので(笑)、現地に行って素晴らしい伝統や新しいものを見せていただいて演出しています。文化サーカスとしては素晴らしいものたちがいかに邪魔立てし合うことなく混じることができるか、に着目しています。心がけているのは、それぞれのパフォーマンスを、キャラバンのために傷つけないこと。こちらの自己満足のために伝統を傷つけることがないようにしています」と語り、秋田での開催で、なまはげとチャラン・ポ・ランタンとの異色のコラボパフォーマンスを例に挙げ「チャラン・ポ・ランタンさんの『愛の賛歌』をぶつけたら、なまはげさんがキョトンと固まってしまった。時間が経つとなまはげさんがスレてきて変なリアクションもしてくるようになったが(笑)、すばらしいパフォーマンスになりました」と振り返った。
また、東京スカパラダイスオーケストラの参加は松がきっかけを作ったとのことで、松は「そういう風に人の役に立つことはめったにないんですけど(笑)、スカパラの谷中さんからブラジル開催で何か一緒にできないかと言われ、こんなふうに社会人として真っ当に人の役に立てる機会を逃すまいとすぐ野田さんに連絡しました」と明かし「その回に私は参加できなかったんですが行ってらっしゃいと言えるのもうれしい。私もタダで参加できてラッキーだなと思っています」と笑顔を見せた。
松は「最初は怪しかったり信用ならないものが人の中から生まれてきて、それを面白がる人がいて、それが続いて伝統となっているのだと思います。それを生かすも殺すも私たち自身。こちらが興味を向けることが大切かな、と。今、歌舞伎俳優さんの数も、ものすごく少ないんですよね」と文化の継続についての思いを語った。「自分たちだけで閉じこもっていると寄付金だけで生きるようになる」と“文化サーカス”である東京キャラバンの意義を語った野田。「あとは2020年以降も行政の文化に対する本気度がどれくらいあるのか。イギリスが経済的にダメになったとき彼らを支えたのは文化という底力だった。日本は時間的にも空間的にも豊かな文化を持っている国であることを多くの人に自覚してもらえれば」と2020年以降の開催にも意欲を見せた。
「東京キャラバン 2019」はいわき市、埼玉県、富山県、岡山県、北海道の5カ所で開催が決定している。

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