画像: 「宇宙とVR...科学的根拠と若い発想からのエンタメ性が強み」合同会社Yspace ・田中克明(共同代表)

「宇宙とVR...科学的根拠と若い発想からのエンタメ性が強み」合同会社Yspace ・田中克明(共同代表)

「あの電話が無かったら、そして忙しいからと断っていたら“いま”は無かったかもしれません(笑)」と振り返るYspaceの田中克明さん。民間による月面探査プロジェクトなどで知られる宇宙スタートアップ企業ispaceでのインターン時代に出会った、起業の“チャンス”とは。
「もともと僕はロボット分野で研究していたんですが博士論文を書いている真っ最中に早稲田の教授から、宇宙関係のコンテストがあるから出てみたら、と夜中に電話が来て。とりあえず明日の昼までに5人メンバーをそろえなきゃいけないと言うんです(笑)。研究室の人たちも論文で忙しいか、すでに別チームを作っていて人がいなくて、最初は断ろうかな、と思いました。でもふと気づいてispaceのインターン仲間に声をかけたんですよね。そのとき手を挙げてくれた人がYspaceの創業メンバーなんです」
そのコンテストというのが、火星での生活をVRで模擬体験する国際的なプロジェクト〈HP Mars Home Planet〉。
「日本HPさんでは国内学生向けプログラムを設けていて、苦労もあったんですがそこで優勝することができて、その副賞としてVRデータ作成を経験することができました。実際に作ってみて思ったのは“VR”と“宇宙”は相性がいい、ということ。日本ではそのプレイヤーがほとんどいないことも分かりました。VRも宇宙も専門的なものが求められる分野なので両方を備えている人は少なかったんです。自分たちは両方を経験し実績も積むことができた。そこで起業が見えてきました。それともう1つ、僕らはispaceのプロジェクトチームHAKUTOで民間による月面探査のレースに挑んでいましたが、打ち上げることができなくなってしまった悔しさを抱えていました。もっと国内で多くの賛同、資金を集めることができていたら結果は違ったかもしれない。今でこそ宇宙ベンチャーが注目されるようになりましたけど当時は相手にもされませんでした。やはり“宇宙”というと日常とかけ離れた遠い世界のように思う人が多いですよね。でも実はむしろ逆で人類にとって宇宙開発はとても有意義なもの。VRを使えばより気軽に、リアルに多くの人に宇宙のことに触れてもらうことができる。今ある隔たりをなくしていって日本でも、もっと多くの人が開発に参画できるようになったり、子どもたちが将来、宇宙分野で活躍できたりするようになればいいな、という思いも重なり、昨年6月、創業するに至りました」
ターゲットは当初の想定以上に広がっていった。
「イベントやアトラクションなどのコンテンツ制作だったり、そういうコンテンツを制作したい企業のコンサルだったり。技術的にも最先端でやっているメンバーがいますし、エンターテインメント性と科学的根拠を持った宇宙VRを提供できることが僕らの強みかな、と。あと若くて最先端のことをしているチーム、ということで、一緒に何かやりたい、新しい風を起こしてほしいという企業さんもいらっしゃって、そういうつながりも増えています」
願望交じりで書いたという成長曲線の上をいく好調ぶり。田中さんは一度、起業の決意を見送ったことがあるという。
「もともと起業には少なからず興味がありました。けっこう珍しいことなんですけど、僕は博士課程のときに自分のロボットが売れたことがありまして。売れたといっても個人の研究ですし基本、オーダーメイドで4台ほどですけど。僕もロボットでの起業にすごく興味はあったのですが、同時にビジネスになりにくいんだということも分かりました。それで起業という選択肢は時が来るまでとっておこう、と。一見、別の分野に見えますがVRはある意味、実機を伴わない、仮想空間上のロボット制作。結局は、やりたいことで起業できたな、と思います」
起業を意識したら常識や自分にとらわれずに考えて、と田中さん。
「技術系、僕がいたロボットの分野でもよくあるんですが、どうしても自分の技術でやろうとしてしまうことがある。でも僕は、ロボットはあくまで手段の1つだと思っています。ときどき、こんなところにロボットを使う必要があるのかなというものもよく見ます。世の中のニーズを照らし合わせて広い視点で見ることが大事だと思います」
そしてチャンスをつかむこと。
「僕の場合、教授からの電話もそうですし、インターンで経験や人脈を作っていたこともそうですね。でももっと早くにインターン制度を知っていればより多くの機会や経験を得ることができたのに、とは思う。積極的にそういう情報をつかみに行く人はやっぱり強い。逆にいま僕らは、そういう機会を学生にどんどん与えるべきだと思っています」
田中 克明(たなか かつあき)
茨城県取手市出身のロボットの専門家。早稲田大学高西淳夫研究室にて博士(工学)を取得。2018年(合)Yspaceを共同で創設。(株)ispaceの月面探査車のモビリティ設計のエンジニアでもあり、月面探査レース(HAKUTO)などにも携わる。早大招聘研究員として研究も続けている。
Company Profile
合同会社Yspace
【所在地】本社:東京都世田谷区、開発拠点:茨城県つくば市
【URL】http://yspace-llc.com/
【設立】2018年6月
【事業内容】宇宙XRコンテンツの制作、宇宙コンテンツの制作に関わるコンサルティング、宇宙XRを用いたイベント、理科教室
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