画像: 人手不足や競争力低下に直面する日本の農業。パラダイムシフトは5Gがカギに?

人手不足や競争力低下に直面する日本の農業。パラダイムシフトは5Gがカギに?

「BEYOND 2020 NEXT FORUM-日本を元気に! JAPAN MOVE UP! -」Vol.3「日本の食のグランドデザイン」が8月30日、都内にて開催。若手起業家、企業経営者、アーティストなど各界の有識者が「2020年以降の日本を元気にする」というテーマを掲げ活動するするプロジェクト。フォーラム第3回となるこの日は「日本の食」をテーマに、さまざまな業界で、日本の食の可能性に挑む6名が登壇した。
第1セッションは「食のテーマパーク 食とテクノロジーの融合」に続いて行われた第2セッションでは「農業を考えるテクノロジー:第一次産業のパラダイムシフト」と題して、最先端のテクノロジーを活用しながら農業に携わる3名が現在の状況を紹介しつつ展望を語り合った。
人工衛星を利用したGPSガイダンスシステム付きトラクターなど先端技術を取り入れ大規模農業を高度に行う株式会社ヤマザキライス代表取締役社長の山崎能央氏、2017年にグッドデザイン賞金賞を受賞した流通支援プラットフォーム「SEND」を開発したプラネット・テーブル株式会社の創業者であり、食をテーマにデザイン、テクノロジー、サイエンスを活用した事業を行う菊池紳氏、企業コンサルティングの立場で地方創生・農業再生に携わる株式会社クニエのマネージング・ディレクター原誠氏が登壇。ファシリテーターは早稲田大学・グローバル科学知融合研究所の朝日透教授。
現在、日本の農業の現場でテクノロジーはどのように活用されているのか。原氏は「昨年、静岡大学の先生たちとともに、浜松市で人手を全く介さずにトマトを初めて作りました。葉のしおれ具合と茎の太さをAIで検知し、最低糖度9.7度のトマトができました。水や肥料をAIが自動で調節することで、誰でも契約内容通りの作物を指定した出荷タイミングに合わせて作ることができるようになる」と紹介。山崎氏は「誰でもできる、というのはこれからの農業のキーワードだと思います。僕もゼロから農業を始め、10年でやっと分かるようになったことが多々あります。現在の農業は、やはり長い経験が必要。しかし長い年月かけて経営を大きくしていくのは大変なこと。スマート化することで農業も変わっていくでしょう。人員3割、ロボティクスで7割の作業が可能になれば誰でもできる農業が実現するのでは。農業のパラダイムシフトはまだほかの分野に比べて遅れているけれど、おそらく5Gが確立すればAIとの連携が可能になると思う」と語った。菊池氏も「テクノロジーとは、どんな人たちもその技術が利用できるようにするためのもの。気づいたら楽になった、というような見えないところで社会実装できるテクノロジーを標ぼうしたいですね」。
また農業と収益の問題について、菊池氏は「まず作物をたくさん効率的に収穫するという方法があると思いますが、価格が上がっている作物を狙って栽培する方法もあると思います。高単価の作物が広まって価格が落ち着くまでの数年間を狙って作ることができれば、小さい生産者でも市場のリーディングポイントに居続けることが可能だと思う」と述べた。原氏は「鮮度の改善に取り組み、発注から店頭に並ぶまでを最長2日にし収益を上げたケースがあります。ほかにも、土づくりによる高品質化を研究している人たちもいて、中国企業からも注目されています」と、収益を上げるさまざまな可能性を紹介。「もうけるということではなく、利益体質の農業ができれば、目標を持った若い人も入りやすい。スマート化で収益を上げるまでの期間が短くなればなおよい」と語った。
さらに菊池氏が「僕は日本の農業は海外に出たほうがもうかる、と思っています。例えばゼスプリは世界各地でキウイを作っているんですが実はトップ3の生産地は日本。農産物を鮮度を保って輸出するのは簡単なことではありません。農業の本質はローカライゼーション。日本の農業もグローバルフランチャイズを考えるべきでは」と言うと原氏も「先ほどのAIによる自動化でトマトを作ったという話も、実は当初から海外でのフランチャイズを考えてのことなんです。5Gになればデータも送りやすくなり、技術指導するにもより分かりやすく伝えることができる」と語った。「日本は収穫率はもちろん、物流システムや保存技術も高く、いろいろな農業のショーケースのような国。日本の農業はアジアやアフリカの未来モデルとに」と菊池氏。朝日教授は「5Gが農業でもキーワードになるとは。先日、安倍首相がアフリカで持続的な発展を目指す支援を、と言っていましたし、そういった視点からも日本の農業フランチャイズは大きな可能性がありそうです」とまとめた。
同プロジェクトでは今後、日本食、テクノロジー、文化、エンターテインメントなど多様な表現による食のテーマパークを考えるワーキングを産官学連携で、農林水産省や早稲田大学グローバル科学知融合研究所などで実施していく予定とのこと。

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