画像: 鹿写真家・石井陽子とリトルモア広報が語る「広報力」をアップするには?

鹿写真家・石井陽子とリトルモア広報が語る「広報力」をアップするには?

立場の違う広報担当者同士の本音トーク
9月20日、「写真家のための広報力アップ戦略会議」
鹿写真家の石井陽子が、馬喰町のギャラリーKKAGでの写真展「鹿の惑星」(〜9月28日)で、自身の写真集『しかしか』を発行するリトルモアで広報を担当する福桜麻依子とトークイベント「写真家のための広報力アップ戦略会議」を行った。会場には同社の営業や郷土芸能の鹿踊りの踊り手、バス停専門のカメラマンなど多彩な人が集まった。
仕事で奈良に出張した際に撮影したことがきっかけで鹿写真家として活動する石井だが、普段は外資系メーカーの広報。対する福桜は出版社の広報で、その仕事は宣伝費を使い広告を出すのではなく、パブリシティという形で無償で媒体に取り上げてもらうもの。
もともとは演劇を志し、ひょんなことから出版社に入社した福桜は「私はすごく台詞覚えがよかったんですよ(笑)。それがなぜ生きるかというとリリースの内容を覚えていて、たとえば鹿のことはまったく知らなくても、一度石井さんの取材に立ち会って話を聞くと覚えられる」と、意外な能力が広報に役立ったと言及。石井も「広報は専門家ではない言葉で伝わるように話して、メディアに取材してもらうまでが仕事で、その後は黒子だから前に出ない。写真家になって取材されて話す立場にすごく戸惑うんですけど(笑)、自分で話すのは難しいですね」とうなずく。
一般の製品は新製品の時期に注目されるが、本は実物が出てからが腕の見せどころだという。「『しかしか』はまず石井さんがおもしろい。外資系の広報でバリバリ働いて英語もフランス語もペラペラなのに、有給を全部鹿の撮影に使ってる(笑)。写真家本人がユニークなのと、犬や猫の写真集はあるけど鹿だけというのがおもしろい。もう一つ、いま奈良の鹿は世界的にみても人気がある。何通りも解釈できるのが本のいいところなので、宣伝する前に媒体に合わせていろんな切り口を考えます」と福桜は語る。
本を出すことが決まると作家と担当編集者にヒアリングを行い、一緒に方向性を考えるのも広報の仕事。「一番最初に決めたのは、私にとって初めての本だから幅広い読者にリーチしましょう、と。写真好きじゃない人にも届くように判型、ソフトカバー、タイトルも『しかしか』に決まりました」と石井。その後、本に合わせてプレスリリースを作るが、福桜は「リリースってほぼ読まれないので(笑)、情報を端的に、でもこの本を読みたいかもと思ってもらえる最低限の言葉で書くことを心がけています」としたうえで、プレスリリースにない情報はできるだけ担当者に直接会って話すという。ラジオ番組、新聞、雑誌......それぞれ違う担当者にアプローチする広報活動。掲載されるコーナーを意識して部署名を把握するなど、具体的な方法論も。「媒体を通してその本の情報を受け取った人は絶対に幸せになるはずって信じてる」という福桜に、石井は「一番うれしかったのはパリのポンピドゥー・センターの本屋に『しかしか』が置いてあったんです。『しかしか』はいまでも世界を旅しているんだなと思って、それが本の魅力」と感謝した。
『しかしか』【著者】石井陽子【発行】リトルモア【価格】本体1600円(税抜)

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