画像: ペンギンがお客さん? 休業中の水族館、無人の館内を元気にお散歩

ペンギンがお客さん? 休業中の水族館、無人の館内を元気にお散歩

コロナウイルス感染防止対策のため現在、東京都内では多くの施設が休業中。この時期、普段であれば多くの人でにぎわう動物園や水族館も休館が続いている。
そんな“お客のいない”日々を、生き物たちはどんな様子で過ごしているのか、池袋・サンシャイン水族館を訪ねてみた。
都心の水族館として幅広い世代に愛されるサンシャイン水族館。なかでも3年前に登場した屋外エリアの行動展示は大人気。都会の景色を背景にペンギンが空を飛ぶかのように水中を泳ぎ回る姿を観察できる「天空のペンギン」水槽や、サンシャイン60ビルを背に泳ぐアシカを下から見上げることができる「サンシャインアクアリング」など、生き物たちの行動を間近で観察できる、開放的な空間となっている。
とはいえ今は休館中。お客にその姿を見せる必要はないのだから、みんなバックヤードにいるのではと、思いながらもスタッフに案内され屋外エリア「マリンガーデン」へ足を踏み入れると、無人のはずなのにどこからか視線が...? 振り向くと、頭上を通る透明の水路「天空パス」にいた巨大な鳥がこちらを凝視している。悠々と泳いだり羽づくろいする姿が人気のモモイロペリカンだ。こちらを凝視したまま大きな翼をバタつかせるペリカン。これは威嚇なのか、歓迎なのか。
さらにコツメカワウソの水槽では、カワウソたちがこちらをチラチラ見ながら気にしている様子。もしかして久しぶりのお客さんに喜んでくれている...?「今、人が近づくのは飼育員がエサをあげるときくらいなので、エサの時間だと思ったのかもしれません(笑)」と飼育スタッフ。
当然のことながら、生き物を扱う水族館の仕事は休館中であっても常時と変わらない。むしろ、感染予防対策のためローテーションで出勤しており、限られた人員で生き物たちの世話や、営業時にはできない大がかりな清掃といった仕事をこなしているため、常時より忙しいこともしばしば。それでもスタッフたちは少しでも生き物たちの様子を伝えようと、公式SNSで日々、情報を発信し続けている。
そのSNSで多くの人を癒しているのが令和生まれのケープペンギン「レイ」。普段はバックヤードで暮らしているが「足を丈夫にするために、現在は休館で誰もいないということもあり、ときどきこうして20分ほどマリンガーデンで散歩させているんです」。
レイは、仲間たちがいる「草原のペンギン」エリアを見上げてみたり、展示水槽を眺めてみたり。植栽の中に入り込んだと思えば、またガサゴソと飛び出してきてウッドデッキを歩き回ったりと、スタッフに見守られながらも自由気ままに散歩を楽しんでいる様子。バックヤードで育てられたレイは人間に対しても「物おじしないタイプ」とのこと。確かにカメラを構える記者を気にかけることなくすぐそばを行ったり来たり。ちなみに、ペンギンにはそれぞれ好きな飼育員がいるようで、レイもお気に入りの“お兄さん”を見つけるとすぐに駆け寄って一緒にバックヤードへ帰っていった。
さらに館内へ案内してもらうと、無人であることを除けばほぼいつも通りの水族館の光景。生き物たちの生活サイクルを守るため、水槽の照明は営業時と変わらず決められた時間に合わせて点灯消灯を行っている。と、そんな光景を“独り占め”している生き物が。なんと今度は、リードをつけたコツメカワウソが館内を散歩しているところに遭遇。同館では通常時もカワウソのお散歩やグリーティングパフォーマンスを行っている。登場すると人だかりができるほどの人気なので、スタッフがそばに付きっきり。今は「リードをいつもより長くしたりして、したいようにさせています」。当のカワウソ本人は水槽の幻想的な光景よりも、床のカーペットの感触を楽しんでいる様子ではあったが、こちらも気ままな散歩を満喫していた。
バイカルアザラシの水槽では、昨年生まれたメロが元気に泳ぐ姿が。赤ちゃんのころは白くてフワフワな体毛が特徴だが、現在は成長し大人と同じ毛色。とはいえ体はまだ小さく愛嬌たっぷり。通常時はBGMが流れているが、静まり返った館内では水槽の生き物がたてる音が聞こえてくることがあるという。先日水槽の前をスタッフが通りかかったところ、アザラシがブクブクと泡を出したり、ヒレで水面を叩いて音を出していたといい、これは一種の威嚇なのだとか。
来場者がまったくいなくなったことで生きものたちの様子に大きな変化はあるのだろうか。
「生き物たちは基本的に、営業時と変わりはないですね。休業してすぐは、カワウソなど、何となく違和感を感じているのかなという様子の生き物もいましたが、特別な変化は見られません。我々スタッフはこの期間を活用して、営業時にはできないメンテナンスや、新しい展示を試してみたりしています。生き物たちの様子は日々公式SNSでお伝えしているので、そちらも楽しみにしていただければ」
コロナウイルスが収束するまで再開の時期を決めるのは難しいが、スタッフも生き物たちも、お客さんを迎え入れる準備は万端だ。

www.tokyoheadline.com

This article is a sponsored article by
''.