画像: 日本の食ミュージアム構想。キーワードは、“リセット2020” 【BEYOND 2020 NEXT FORUM 総合セッション】

日本の食ミュージアム構想。キーワードは、“リセット2020” 【BEYOND 2020 NEXT FORUM 総合セッション】

2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された「和食」。海外から高い評価を受けた和食ブームの追い風もあり、訪日外国人の数は、昨年3100万人を突破。東京オリンピック・パラリンピックの開催で、日本の食文化への更なる注目が期待される。
そうした中、2020年以降の日本を活性化するためのプロジェクト、内閣府BEYOND2020認定プログラム「BEYOND 2020 NEXT FORUM 総合セッション ―日本を元気に! JAPAN MOVE UP!―」が、3月23日に都内で行われ、有識者が出席。「次世代食・農業」をテーマに、国内農業や食文化の振興を目的とした「日本の食ミュージアム」の可能性や、日本食の未来について意見を交わした。
“生きるための食“から、”楽しむための食“へ
会の冒頭では、末松広行農林水産事務次官が挨拶し、現在の日本食を取り巻く環境について語った。「和食が世界遺産に登録されて、海外で日本食レストランがとても増えている。世界でこれだけ日本の食が注目された背景には、戦後復興の農業政策で、“生きるための食”から“楽しい食”へと変化して、世界の中でも最も質が高い消費者のもと、日本食が世界で1番と言われるようになりました」と、変遷を語った。今後は「食そのものの良さだけではなく、食にまつわる物語を伝えることが大切。日本の食を使って新しい時代を作っていきたい」と、未来像を語る。また、新型コロナウイルス感染拡大の現状にも触れ、「農業者の方や飲食の方が挽回できる融資を全力で考えたい」とした上で、「こういう時こそ、食・日本の力を再認識して、新しい扉を作っていければ」と意気込んだ。
食のミュージアム、どう作る?
つづくトークセッションには、ブランドプロデュース・デザインを手がけるオレンジ&パートナーズ軽部政治副社長、農林水産省食料産業局の西経子課長、株式会社USEN Media成内英介代表、IoT市場のスタートアップを支援する株式会社ABBAlab小笠原治代表が出席。「日本の食ミュージアムをどう作るか?」というテーマで意見を交わした。
日本食・食文化による誘客「SAVOR JAPAN」などを手掛ける西氏は、日本の食の魅力は「地域の特性や四季ごとの味わいなど、色々なものが作られる食材、調理法」だとし、こうした多様性を示すことが大事だとした。放送作家の小山薫堂と共に、数々の企業のブランディングを手掛けてきた軽部氏は、「食のパーマネントコレクション」を提案。具体例にお味噌汁を挙げ、「お味噌汁は、時代とともに変わる。同じレシピだけど、時代背景になぞらえて、また、誰と食べるかによっても変化する。“あの時の晩餐“など、レシピを色々な角度から表現できれば面白いのでは」とアイデアを語った。
グルメメディア「ヒトサラ」を運営する成内氏は、地域視点でコメント。「インバウンドで見ると、東京や京都以外にも、石川や沖縄などの地方のお店へのアクセスも増えている。日本を一巡しているジャパンリピーターも多いので、地方のお店や農家さんも発信できるといいのでは」とアイデアを加えた。自身も飲食店を開く小笠原氏は、「今がいい、過去こうだった」という現在や過去の紹介に留まらず、新しい風を送り続けることが大事だとコメント。「レシピや調理法など、食への創意工夫で、お客さんに“飽きさせない“こと」がポイントだとした。
日本食のポテンシャルは計り知れない
トークテーマは、日本食のポテンシャルにも及んだ。数多くの飲食店やシェフと接してきた成内は「外食産業の人は業界全体が盛り上がることに対して、とてもポジティブ。シェフ自身もSNSで積極的に発信している人が多い」と語り、そうした存在を巻き込みながら、食産業全体での機運醸成が良いとした。
この意見に軽部氏も同意し、美食の街・京都を例に挙げ、店の形態による工夫を紹介。「カウンターの割烹では、料理人との呼吸を楽しみ、料亭は、晴れの日にいく舞台演出の要素もある。お客さんは場所によって求めるものが違うんです。料理人やレストランは、そうした求めるものを演出する能力が求められる」と、日本食レストランが持つ演出力も高く評価した。西氏も、「日本のシェフは適応能力の高さやクリエイティビティ高い。新しいものを生み出す力がある」と、そのポテンシャルに期待を寄せた。
最後は、2020年以降の日本を元気にするために、それぞれがアクション宣言。軽部氏は「サプライズandハピネスな企画を考え続けていきます」と、新たな企画で日本に笑顔を振りまくのが使命だと語った。西氏は「食を生み出す農林水産業、農山漁村、ヒトと協働します」、小笠原氏は「食べまくります。食べさせまくります」と宣言し、国産消費の盛り上げを誓った。
成内氏は「日本の“料理人”“料理”をMediaで世界に発信していきます」と宣言。新型コロナウイルス感染で厳しい飲食業界の現在にも触れた上で、「事業者側は“リセット2020”だと思う。もう一度盛り上げていく、仕切り直しの時期。食の魅力をもう一度発信して、日本に沢山の人が来てくれる景色を作れたら」と意気込んだ。さまざまなアイデアが生まれた今回のセッション。日本食のポテンシャルはまだまだ計り知れない。

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