画像: 緊急事態宣言下もリラックスして乗り越える!ロックダウン1カ月の英国の普通の暮らしからのヒント

緊急事態宣言下もリラックスして乗り越える!ロックダウン1カ月の英国の普通の暮らしからのヒント

新型コロナウイルスの感染拡大が止まりそうにない。東京では27日こそ新たな感染者数がぐっと減ったものの、28日にはまた三桁に戻った。ゴールデンウイークも今年は「ステイホーム週間」となり、緊急事態宣言の期間延長、外出についてより厳格なルール導入の必要性について見たり聞いたりすることも多くなってきた。不安は募るし気分は重くなり、見えないゴールにモヤモヤする。ロックダウンに入って1カ月が経ったイギリスに暮らす人たちとの会話から、緊急事態宣言下の生活のヒントを探る。
3月23日からロックダウン(都市封鎖)の状況にあるイギリス。「STAY HOME」の呼びかけのもとに、外出できるのは食料など生活必需品の買物と日に1度の運動のみ、仕事は基本テレワークが決まりになっている。生活必需品を売る店以外のドアは閉められ、街や公園には警察官が立ち、不要不急の外出をする人たちに家に戻るよう警告したり罰金を課したりもしている。
そんな中で4月16日、英政府は「少なくともこの先3週間」のロックダウン延長を発表。新型コロナウイルスに感染し、一時期はICUに入るも、公務に復帰したボリス・ジョンソン首相も、27日に改めて当面延長する考えを明らかにしている。
買物は週に1度「妥協と我慢は必要」
ロンドンの日系企業で働くユリさんは現在、友人と3人でシェアする自宅でリモートワーク中。会社から持ち帰ったパソコンで業務をこなし、週に1度の生鮮食料品やパンなどの買い出し以外は自宅で過ごしている。
さまざまな制限があるなかでの生活。何に不自由さを感じるかとたずねると、スーパーの入店制限だという。店内の"密"な状況を避けるために、一度に買物をする人数を制限。買い物客が店の前でソーシャルディスタンスを保って列を作る光景はニュース報道でもよく目にする。
「スーパーごとに好んで購入するものが別々にあるので、以前は、いくつかの店舗をめぐるのが当たり前でした。でも今は時間的な効率と感染予防を考慮すると1店舗で済ます必要があると思っています。購入するものに関しては入手できる範囲の中から選ぶ妥協と我慢は必要。好きな時に好きな物を制約なく購入できる生活に戻れる日が待ち遠しいですね」
テレワークで「作業効率自体はアップ」
ロックダウンが始まってからテレワークをしている。働き方の変化については「出勤の必要がなくなったことが、結果としてかなりの時間の節約になって生活に余裕が出来ています。正直、このままずっとテレワークが続いてくれることを望んでしまうくらい快適さの方が勝っています」。
新型コロナウイルスの影響で仕事量は以前よりも増えているそうだが、「ロックダウン以前よりもむしろストレスは減っているように思います。労働時間そのものは普段に比べかなり長くなってしまっているのですが、24時間をうまく振分けて気分転換しながらマイペースで進めていけるので、作業効率自体はアップしていると思います」と話す。
仕事に関してが良い影響が大きいようだが、心配事はもちろんある。「友人の中には既に解雇されたり給与保障期間が完了し無給期間に突入したりしている人もいる」という。そのうえで「何よりも日本の将来は心配でならない。すでに他国で先行して起こっている事態から何も学んでいないだけでなく国民の命よりも経済に重きを置く後手後手の政策には失望しかない。日本にいる家族や友人の健康と今後の生活を危惧しています」と、付け加えた。
新型コロナウイルスの問題が収束したら「当たり前だけれども気兼ねない外出をしたいです。現在閉店をしているお気に入りの飲食店で友人と食事をしたい」と、ユリさん。それができるまでは、まだしばらくかかりそうだ。
「イギリス人は危機的状況になるとパンを焼き始める」
フリーランスでTV制作をしているカナコさんは、ロンドン郊外の自宅で夫と6歳の子どもと暮らしている。単身者と比べて食料品や生活用品など確保しなければならないものの量は増えるし、子どものこと家族のことなど気にしなければならないことも多いのは、日本と変わらない。
ロックダウンの兆しは声明発表の少し前から感じていたという。「3月18日、娘の小学校から学校は20日まででそれ以降は休校になると聞きました。23日にロックダウンの声明がありましたが、休校になった時点でロックダウンも時間の問題だろうと覚悟していました」。
休校になった翌日に日本米をインターネットで購入しようとするも、すでにどこも売り切れ状態で「なんとか入手したという感じ」。パンを焼くための粉、2週間ほど持つ程度のトイレットペーパー、ティッシュボックス、パスタ、トマト缶、洗濯剤、洗剤、ハンドソープを買い揃えたそうだが、「買えなかったのは、イースト菌、卵。今でもイースト菌は全く売っていません。イギリス人は、危機的状況になるとパンを焼き始める、という都市伝説があるとツイッターで何件か読みましたが、これは正しい情報でした」。ガーデニングをする人が激増して肥料や土なども売り切れ、理髪店も閉まっているため髪を切る用のハサミ、ヨガマットも売り切れになったという。
収入がなくなって不安だというふうには感じていない
ロックダウン開始から1カ月が経った現在は、自宅で番組のリサーチをしながら、家族と一緒に過ごす。買物は週に1度だそう。
「最初の数週間は戸惑いもストレスもありましたが、私自身は収入がなくなって不安だというふうには感じていません。みんながこの危機に直面しているのだから仕方ないというか......フリーランスも補償をもらえると政府のガイドラインが届いています」
住環境も心の余裕を持てる大きな要因といえそうだ。健康維持のための運動に1日に一度の外出は許されている。そのため、1日に1度、1時間程度近所の公園を散歩したり、子どもと自転車で出かける。
「庭のある家に住んでいること、周りに自然や公園が多くある環境であることも、精神的なストレスを軽減していることは大きいです。これについては本当に幸運に感じています。同時に、狭いアパートで子どもがたくさんいる家庭などはストレスが溜まる一方だとも思うので、なんとか乗り切ってほしいと思います」
カナコさんの場合、娘さんがひらがなの練習に夢中になったことも幸いした。「これだけ長い時間を娘と過ごすことはないので、家族の時間が多く持てていることは良かったと思います。コロナ休暇がなければ、娘はひらがなをマスターできなかったと思います」
生活に必要な食料以外で、ホッと出来るもの
ロックダウン下の生活を自分なりの過ごし方を見つけているように見える。
「エクササイズをすること、生活に必要な食料以外で、幸せを感じる、ホッと出来るものを置いておくことはとても大事です。私の場合はチョコレートと、大好きな王室御用達のコーヒーを配達してもらいました。ちょっとした贅沢です」
自分らしい過ごし方を見つけていく一方で、通っているヨガスタジオの今後、クライアントの経営危機などを聞いて心配も募る。ただやはりもっとも気になるのは子どものこと。
「いつ学校が再開するかどうかが心配です。いろいろな親の話を聞くと、子どもたちは学校に行けない、友達に会えないことでストレスを感じています。うちの娘も基本は機嫌よくしていますが、昨夜は、友達に会いたいと突然泣きました。現在科学番組のCOVID-19番組のリサーチをしていますが、その中で"学校閉鎖によるインパクトはほぼない(そこまで感染防止には貢献できない)"という科学的なデータがあります。今後の科学的データに期待したいです」
COVID-19 が収束したら、「近所のホットヨガへ行って、友達と美味しいものを食べに行きたいです。地域社会で凹んだ経済をリカバーする助けをして行きたいと思います」とカナコさん。その日が早いうちに来ることを願う。
「止まっていたカーペット張りを終えた」
「8月のエディンバラフェスティバルも中止になったんだよ」と言うのは、スコットランドのエディンバラ郊外に暮らすマークさん。ほとんどの商店はシャッターを下ろし、街は停滞して、明るいニュースを見つけるのは難しい。それでも「ロックダウンになって時間ができたから、途中で止まっていたカーペット張りを終えたよ」と、笑う。
マークさんがロックダウンになることを知ったのは、毎朝仕事前に通っているジムからのメールだという。3月23日に閉鎖の知らせを受け取った。「仕事前のトレーニングが日課になってきていたので、すごく残念に思いました」
勤務先ではネットワークを担当。当初は職員がリモートで働けるようにする準備のために奔走した。いわゆるエッセンシャルワーカーにあたるため、ロックダウンに入ってもしばらく通勤を続けていて、その間は以前の普段の生活とほとんど変わらなかったという。ただ今はその業務も落ち着き、自宅でリモートワーク。
「考えてみると、不自由だなと思うのは食料や生活必需品を買うためにスーパーの前で列を作って待つことぐらい。この間は40分待ちました。それ以外は、欲しいものはちゃんと手に入りますし問題はないです。一時期は混乱もあって、手の消毒用アルコールを段ボールごと買っていこうとするような人を見かることもあったけれど、今はそれもないですよ」
日光浴をしながらビールで乾杯
自宅では、前述のDIYや、読書や音楽を聞いたりして、リラックスして過ごしているという。
「天候がいい時期なので外出できないことは残念だけど、庭にチェアを出してビールを飲んだり、庭ごしに隣の人とあいさつしたりコミュニケーションも取れる。ロンドンのような大都市で暮らしている人たちは大変だろうなと思います。報道されるように、公園に人が出て集まってしまうのも分からないわけではないですね」
目下の悩みはトレーニング用のローイングマシンを購入するかしまいかということだと笑う。運動不足解消のためか、インターネットのECサイトでは入荷待ちの表示が並んでいるという。「収束したら旅行かな。それよりも、まずはジムに行きたいね」。
イギリスでも日本でも、それ以外の世界各国でも、感染者も医療関係者も、政府も、個人もそれぞれが役割をまっとうして新型コロナウイルスと闘う。この戦いは長期戦。自分のベストな乗り越え方を考えたい、もちろん「緊急事態宣言」の制限のなかで。

www.tokyoheadline.com

This article is a sponsored article by
''.