画像: 新型コロナの消毒液不足はいつ解消? 代替品は? 経産省で聞いた

新型コロナの消毒液不足はいつ解消? 代替品は? 経産省で聞いた

新型コロナウイルスの感染拡大による消毒液不足が深刻だ。家庭や職場でアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、現在経済産業省では代替消毒方法の検討を行っているという。災害対策室の政策企画官である金井伸輔さんに聞いた。
今回、アルコール以外の消毒方法の選択肢として界面活性剤(台所用洗剤など)、次亜塩素酸水(電気分解法で生成したもの)、第4級アンモニウム塩に加え、過炭酸ナトリウムが選定されました。どういった経緯なのでしょうか。
金井伸輔(以下、金井)「エタノール(アルコール消毒液)は医療機関や介護施設に優先的に供給され、市場にまで出回っていないのが現状です。実は新型コロナウイルスはエンベロープ(envelope)ウイルスといって、エンベロープという膜状のものを破壊してしまえば感染力がなくなります。研究者の間では以前から界面活性剤などが有効だと言われていたのですが、政府は新型コロナウイルスの消毒に70%以上の濃度のエタノールと、0.05%以上の次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)を提唱していました。では、調べようではないかということで、4月15日から独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)に有効性評価をしていただいています」
界面活性剤、次亜塩素酸水、第4級アンモニウム塩、過炭酸ナトリウムが選定された理由は?
金井「界面活性剤、次亜塩素酸水は、有効だろうと研究者の意見がありました。界面活性剤はSARSウイルスが流行した際、国立感染症研究所が家庭での消毒方法として示していました。界面活性剤の中でもよく使われている8種類を検証しています。次亜塩素酸水は主に機械で生成され、食品衛生法上の食品添加物に当たるものでは食品を洗うことも可能です。もともと消毒剤などに配合されている第4級アンモニウム塩は、効果が期待できないとする説と、成分の種類や組成によっては有効という説もあり、確認をする必要がありました。また、過炭酸ナトリウムは酸素系漂白剤などに使われています。この4つは有効である可能性とともに供給力があるので、有効性が確認されたら国民の皆さんに使っていただけるようになることが重要です」
有効性評価ではどのようなことを行うのでしょうか。
金井「まず代替ウイルスとしてインフルエンザウイルスを使ってテスト方法を確認します。インフルエンザウイルスも、新型コロナウイルスと同じエンベロープウイルスですね。その後、実際に新型コロナウイルスを使って、有効かどうかを確認します。予想よりも早く4月末には代替ウイルスを用いたテストを終えて、新型コロナウイルスに対する結果は、5月下旬にも一部を発表するスケジュールになります」
これらの有効性が確認された場合に何が期待できますか?
金井「まず、界面活性剤は台所用洗剤や石けんなどに必ず含まれ、過炭酸ナトリウムは酸素系漂白剤の主成分です。これらで新型コロナウイルス対策を行えると『エタノールがないから消毒できない』ということではなく、普段の掃除などに使っているものがあれば良いのだ、と皆さんに安心していただけますよね。次亜塩素酸水は、生成する機械が食品を扱う場所、大手スーパーマーケットなどに設置されていることが多いですし、いらした方に配布を行っている事業者や役所もあるようです。第4級アンモニウム塩については、成分が含まれた手指消毒液や除菌シートが市販されており、こうしたものに効果があると言えるようになるかもしれません」
経済産業省として消毒液不足に対して行っている取り組みを教えてください。
金井「厚生労働省と一緒に、身の回りの消毒方法の啓発活動なども行っています。『石けんやハンドソープを使って丁寧な手洗いを行ってください』というポスターでは、2回繰り返して洗うだけで残存ウイルスが約0.0001%まで減ることを説明しています。また、家庭でできる0.05%以上の次亜塩素酸ナトリウム液の作り方として、メーカーごとの希釈率をまとめています。エタノールそのものは、医療用の需要をようやく満たせる状態です。エタノールの製造設備を作る企業に補助金を出したり、食品添加物として市販されるアルコールやお酒を消毒液代替品にできるよう規制緩和を行う手伝いをしたりしていますが、エタノールが出回るまでには残念ながらもうしばらくかかりそうです」
(5月1日取材、本紙・後藤花絵)

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