画像: 「ハッパGOGO~大統領極秘指令」を観て思う、こんな時代だからこそ必要なユーモア!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

「ハッパGOGO~大統領極秘指令」を観て思う、こんな時代だからこそ必要なユーモア!【黒田勇樹のハイパーメディア鑑賞記】

こんにちは、黒田勇樹です。
新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が解除されました。それに伴って東京都の休業要請も緩和されて、さまざまなお店が営業を始めました。
そして令和反戦楽団アウトブレイク公演vol.1「おとぎヴェなし」も稽古とチケットの予約が始まりました。
この「始まり」づくしの中、映画館も始まったので、今回は久しぶりに映画の鑑賞記をやります。
では始めましょう。あ、人生相談も引き続き募集中です。
大袈裟かもしれませんが、戦場から故郷に帰還した兵士は、こんな気持ちだったんじゃないでしょうか?
昔、別れてから半年ぐらい経った女の子と、「一度別れた女とは、復縁しないのがポリシー」と頑なだった僕が、友人たちの策略により終電を逃して2人きりになるというシチュエーションを経験したことがあるんですが、結局男女の関係になってしまった瞬間、「勇樹くんだ!勇樹くんだ!勇樹くんだ~!」と、軋むベッドの上できつく抱きしめ合ったその子の声があまりにもドラマティックで、記憶の奥底に焼き付いていました。なぜか、今日、僕はその日のことを鮮明に思い出し、当時は理解できていなかった彼女の気持ちに少しだけ触れられた気がしたんです。
映画館だ!映画館だ!映画館だーーーーー!!!!!!
そうです!2ヶ月ぶりに!映画館で、映画を観てきました!!
大きな画面、周りに人がいるという緊張感、暗闇...一時停止や巻き戻しが出来て、いつでも冷蔵庫やトイレに行けたり、スマホは触れるし、視界の端々に生活や趣味、仕事の情報が見え隠れしてしまう、家での映画鑑賞とはまるで違うこの空間!
私は、帰って来た!席に着いた瞬間からそんな感動でひとしおでした。
勿論、マスク必須だったり、1席飛ばし、ドアは解放したまま暗幕で光を遮断したり、色々と制限や工夫のされた中での上映だったんですが、十分に楽しませて頂きました。
観た映画は「ハッパGOGO~大統領極秘指令」という「大麻を解禁したウルグアイが供給不足で暴動起きそうだから、大統領の命令でアメリカから大麻を輸入しようとする」という、とんでもないストーリーの映画。選んだ理由は「再開したって聞いて駆け付けた映画館で、やってたから!」
先に言っておきますが、僕は麻薬についても政治についても興味が...いや、思想がないと言った方が正しいでしょうか?頭の良い偉い人たちが考えてくれたことに従うので、個人的な主義主張はありませんっつースタンスなんですが、時代劇や戦争映画と同じように「今正しいかどうか」は、置いておいて「ドラッグカルチャー」も、こうして文化的に記録されるべきだな、と思ってます。日本で言えば「バブル」とかさ、ああいうのも文章だけでは伝わらんものが、映画や演劇、小説だったら伝わってくることがあるじゃないっすか。
で、この映画、面白いのが本物の前ウルグアイ大統領が出てくる。明らかにフィクションなんだけど大統領がオバマ大統領と会談している映像も普通に出てきて、それがストーリーとリンクしまくる。
更には、映像に映り込んでいる一部の人の顔にはモザイクがかかっていたり「あれ、やっぱこれ、本当にあった出来事なんじゃないか...」と、錯覚させられる。
調べてみたところ、かなり少人数のスタッフと俳優で、自分たちは役を演じながらドキュメンタリー的に撮影していった、フェイクドキュメント、モキュメンタリーと呼ばれる手法に近い形で撮影されたとのこと。
最後にネタバラシ的に語られる、前大統領の出演を決めた理由が最高。
「だって、面白いじゃん(要約)」
再度言いますが、政治に主義主張のない僕ですが、こういうものが作れる社会、文化って素晴らしいですよね。
日本の政治家さんにも、こういうユーモアを持っていただきたいものだと、こんな状況のせいか心の底から思いました。
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黒田勇樹(くろだ・ゆうき)
1982年、東京都生まれ。幼少時より俳優として舞台やドラマ、映画、CMなどで活躍。
主な出演ドラマ作品に『人間・失格 たとえば僕が死んだら』『セカンド・チャンス』(ともにTBS)、『ひとつ屋根の下2』(フジテレビ)など。山田洋次監督映画『学校III』にて日本アカデミー賞新人男優賞やキネマ旬報新人男優賞などを受賞。2010年5月をもって俳優業を引退し、「ハイパーメディアフリーター」と名乗り、ネットを中心に活動を始めるが2014年に「俳優復帰」を宣言し、小劇場を中心に精力的に活動を再開。
2016年に監督映画「恐怖!セミ男」がゆうばり国際ファンタスティック映画祭にて上映。
現在は、映画やドラマ監督、舞台の脚本演出など幅広く活動中。
公式サイト:黒田運送(株)
Twitterアカウント:@yuukikuroda23
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