画像: ブラサカ男子日本代表が活動再開。活動休止のコロナ禍で見えたもの

ブラサカ男子日本代表が活動再開。活動休止のコロナ禍で見えたもの

日本ブラインドサッカー男子日本代表の高田敏志監督が19日、報道陣に向けたオンライン説明会に出席。現在の男子日本代表チームの活動状況や、感染症対策、パラリンピックに向けた思いなどについて語った。
新型コロナウイルス感染防止のため、3月より活動を休止していたブラインドサッカー男子日本代表チーム。今月から協会が策定したガイドラインのもと、一部のメンバーで屋外トレーニングを再開した。
コロナ禍でのトレーニング
高田監督はまず、活動休止中の代表チームについて、オンライントレーニングの様子を紹介した。4月より、室内でできるフィジカルトレーニングやボールを使ったトレーニングを1回1時間程度、週に3回実施していたと説明。ブラインドサッカーはアイマスクをしてプレーするため、目に見えないボールの位置や選手同士の距離感を、監督やコーチ、ガイドが言葉で伝えることが多い。日頃からコーチ陣が体感的なトレーニングの言語化に慣れていたこと、また、音声読み替えアプリの活用などで、オンラインでのトレーニングに支障はなかったと振り返った。
できるだけプレッシャー与えないように
対面で話すことができない中、チーム内のコミュニケーションはどうだったか。高田監督は、コロナ禍で一番活躍したのは、メンタルと栄養管理だとした。メンタルコーチは選手たちに、今後の目標設定やモチベーションの維持、パラリンピアンとして出来ることなど、LINEや電話での雑談もまじえ言葉を交わし、メンタルを継続的にサポート。栄養管理では、選手や家族向けに管理栄養士が定期的にレシピの情報提供をするなどで体調管理を支えた。
監督からの発信は、「とにかく安全第一で」。「サッカーのことは忘れていい。2、3ヶ月サッカーがなくても生きていける。コロナで亡くなった人はいるけど、サッカーがなくて亡くなった人はいないはず。再開した時に、サッカーがある有り難みがわかるような考え方をしよう」と、選手に前向きなメッセージを送っていた。五輪・パラリンピック代表選手の中には「代表選手」として過度なプレッシャーを感じる選手も多い中、「できるだけプレッシャーを与えることなく、ゆったりと過ごしてほしかった」と思いを語った。
改めて感じた「スポーツの価値」
不要不急と言われることもあるスポーツ業界。感染の終息が見えず、思うように練習ができない中、高田監督自身が感じたこともあったようだ。「スポーツは最優先じゃない。それより大事なものは、生命であり、家族であり、そういう人たちと時間を過ごすこと。きっとスポーツの価値はこれから分かってくると思う。無観客でも観ることで喜びを感じるというか、我々もみんなが元気にプレーできることで、観ている方々に何かを感じてもらえるのではないか」と思いを語った。
新たな拠点でメダル目指す
これからは感染症対策と練習の両立を目指すこととなる。現在の最優先事項はコンディションの回復だとし、オンライントレーニングに加え、週2回のトレーニングが始まった。感染症対策では、細かな体調管理を行なっているほか、控え室の換気や選手間の距離の確保、スタッフのマスク着用などを徹底。また、ソーシャル・ディスタンス確保のため、当面の間、試合形式の練習は行わないとした。7月には全メンバーを招集して合宿を開催予定だが、現時点で国際大会や遠征の予定はなく、2020年は国内限定での練習になるとした。
活動再開にあたり、追い風もあった。6月、東京・小平市に国内初のブラインドサッカー専用コート「MARUI ブラサカ!パーク」がオープン。車いすも入りやすいスロープの設置や、弱視の人も移動しやすいよう、色使いや触ってわかる表記などのユニバーサルデザインを取り入れているという。6月10日には、この新たな拠点で4名の選手が練習を再開した。これまで専用コートを持たなかった代表チームにとって、「こんなに恵まれた環境はない」と高田監督。「ピッチに立った時は鳥肌が立った。涙が出るほど嬉しかったです」と喜びを語った。
強みを発揮するとき
海外の強豪国に比べ、体格差がある日本代表は、自力がない分、それぞれのポジションやパートを細かく分析することで、世界とのギャップを埋めてきた。常に大事にしてきたのは、「変化」と「進化」。高田監督は「このチームが培ってきたプロセスが、こういう時こそ、強みを発揮すると思っている。これまでと同じように意思を持ってチャレンジするのみ。皆さんも一緒にパラリンピックに挑んでもらえれば」と決意を語った。日本代表の底力が今こそ試される。

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