画像: 被災地でいま深刻な「臭い」問題。大分の温泉街で「消臭バスターズ」結成

被災地でいま深刻な「臭い」問題。大分の温泉街で「消臭バスターズ」結成

被災地の情報で伝わりづらいものがある。「臭い」の問題だ。7月に活発な梅雨前線が猛威を振るった九州豪雨の被災地では現在、住宅に流れ込んだ泥水や下水などの悪臭問題に直面している。
被災地の課題「悪臭」
温泉街として知られる大分県日田市の天ヶ瀬地区では、6日から降り続いた雨で市内を流れる玖珠川が氾濫。川沿いの旅館や民家に濁流が襲い、一時は1階の天井まで浸水するほど水位が上昇した。土砂のかき出しや家財の運び出しなどの復旧作業を進める中、住民たちを悩ませていたのは、室内に立ち込める悪臭だった。川の水や泥が引いた後は、雑菌が繁殖しやすく、そこから臭いやカビが発生する。長引く梅雨で加湿状態が続き、住民の健康や衛生面が心配されていた。
地域で「消臭バスターズ」を結成
こうした状況を解決しようと、地元の郵便局や企業らがボランティアチーム「消臭バスターズ」を結成。地域ぐるみで悪臭問題に取り組んでいる。
地域に密着した郵便局には情報が集まりやすい。天ヶ瀬郵便局の野村靖之局長は「汚泥の匂いは日が経つに連れてひどくなるんです。そこで生活しなくてはいけない人にとっては、これから食中毒などの問題も懸念される。なんとか地域に貢献できないかとの思いでした」と語った。
住民の様子を見た野村局長は、これまで郵便局内で取り扱いがあった除菌・消臭ミストを製造する地元企業OTOGINOに相談。住民らの細かな要望を聞き取り、土砂のかき出しや家財の運び出しが一段落した17日、「消臭バスターズ」の活動をスタートさせた。
活動する社員「地元を助けたい」
現場で作業するのは日田市に本社を置くOTOGINOの従業員。住宅や公民館、旅館、お土産店、飲食店など困っている場所に無償で駆けつけ、床や天井、壁の除菌・消臭作業を行う。こうしたボランティア活動は初めてだというが、これまでさまざまな企業や行政機関に導入したノウハウを生かし、臭いの強さによって散布機を使ったり、超音波加湿器を使ったりして工夫している。
「社員の8割は日田市の住民。地元を助けたいという思いが強いですね」と語るのは法人営業部の宮崎史人さん。勤務の合間に週3日ほど2~5名体制で活動し、これまでに19軒の作業を完了させた。「川沿いの温泉街は建物の配置上、片面にしか陽が当たらない場所が多いので、奥のバックヤードほど大変ですね」と作業の苦労も語った。
除菌・消臭問題こそ、きめ細やかに
目に見えない「臭い」の問題はなかなか伝わりづらいが、被災地ではあまりの悪臭に嘔吐しながら復旧作業を進める人もいるという。生活する住民にとっては死活問題だ。野村局長は「噴霧したご家庭にお話を聞きに行ったら、一目瞭然でした。“やっぱり消臭すると全然違うね”と話していました」と安堵の表情を浮かべる。
OTOGINOでは「消臭バスターズ」の活動のほか、同じく被災した熊本県人吉市、福岡県大牟田市、久留米市に同製品の20リットルタンクを送るなど物資支援も行なっている。宮崎さんは「九州は数十年に一度の豪雨災害が、毎年どこかで起きている。除菌・消臭は自治体も行なっているけれど、郵便局とのタッグでより迅速に、きめ細やかに対応できたと思う。これからも僕らが行けるところには足を運べれば」と語る。九州は地元企業の連携で、豪雨災害に立ち向かう。

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