舞台『天国』の東京公演が1日、池袋のサンシャイン劇場で開幕した。

 脚本家、そして俳優として活躍する宅間孝行が仕掛けるエンターテイメントプロジェクト「タクフェス」の第9弾。宮城県石巻市の劇場を舞台に、映画や芝居、興行に奮闘する愛すべき人たちの姿を描く。怒涛の日々を過ごす劇場は、2011年の春を迎えて……。

 初日公演を控えて、キャスト陣が取材に対応。

 作・演出の宅間は作品について聞かれ、「ネットや何かが流行っている中で一番強いのが演劇じゃないかと思っていたんですが、(コロナ禍で)足元をすくわれた。同業者もそうですが、仲間たちや裏方の人たちもものすごく苦しい思いをしているのを目の当たりにして、(この作品は)みんなへのメッセージや応援歌みたいなものができないかというところから始まりました」

 物語を書いたのは今年3月だそう。石巻の劇場が舞台になっていることについては「折しも震災から10年の節目。調べていたら石巻に丸ごと流されてしまった岡田劇場という映画館があることをしりました。コロナですべてが変わってしまったなかで、震災で人生が変わってしまった人たちと、ちょっとしたシンパシーみたいなものを感じられるのかなという思いもありました。どれだけ当たり前にあった日常というのが素敵だったのかということを伝えようという思いで話を作りました」と、説明した。

 すでに地方で公演も行ってきてカンパニーはいい状態。

 初参加の原嘉孝は「1カ月ちょいの稽古の間、みんな毎日稽古場に通うんです。自分の出ていないシーンでも前から他の人の芝居を見て、ああでもないこうでもないと役者同士で言えるような関係が続いて、みんなで作品に思いを込めるじゃないけど、みんなで作品に向き合っている。そういう体制が初めてだったので、すごい濃い時間を過ごせて、タクフェスって素敵だなと思いました」

 劇場の社長夫人で専務を演じる鈴木紗理奈は3年ぶりのタクフェス。「いつも気づいたらお芝居の話をしている。仕事に取り組む熱量が同じだったので全員が全力で仕事に向きあっている素晴らしいカンパニーです」

 他キャストも「仲がいい」と声を合わせる。取材の間も、石巻の方言や、冗談、ユニークなやり取りがステージ上で行われる。

 その娘を演じる入山杏奈は「コロナ禍でみんなでご飯を食べたりというのが難しいわりに、今回すごい仲がいいカンパニー」といい、「私は先輩方をほぼほぼ呼び捨てで呼んでいて、そんなことが許される素敵な作品だと思います(笑)」。呼び捨ては役作りのためだと強調し、「ハマカーンの浜谷さんは健司、モトさんは冬樹です」

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